LM399高精度ツェナーリファレンス

LM113に似た回路で、全体はシャントレギュレータとして動作します。D1,R1部分がこの回路の心臓部であるツェナー基準電圧発生部で、オペアンプ(Q1,Q2,Q3,Q4)を使用した負帰還ループの中に入れて駆動しています(3ページ目の簡略化回路図参照)。Q5,Q6はpnpとnpnを使用したダーリントン接続で、1つの高電流ゲインpnpトランジスタのように動作します。D1を流れる電流は

\begin{align} I_{D1}=\frac{V_{bias}}{R_1} \end{align}

となります。 Q3,Q4,R3は正の温度係数の電流を発生させる部分で、発生させた電流をQ1,R4に流すことでvbiasの温度係数を所望の値に設定していると思われます。R2はQ2のエミッタの位置に接続してもよさそうですが、ベース電流の微調整をしていると思われます。出力電圧は

\begin{align} V_{REF}=V_{bias}+V_{D1} \end{align}

となります。