ダイオードの電流-電圧特性、温度特性
ダイオードの電流-電圧特性は
I=IS(eVVT−1) , VT=kTqとなります。温度が上がると、飽和電流ISの増加により、電流-電圧特性が左にシフトします。
順方向電圧の温度依存性
ダイオードの順方向電圧は、絶対零度(0K=-273℃)でシリコンのバンドギャップ電圧(約1.1V)、室温(300K=27℃)で0.6~0.7Vとなり、温度係数は約-2mV/℃となります。
飽和電流ISの温度特性は、パラメータ EG(バンドギャップ電圧)、XTI(温度係数)に依存しますが、シミュレーションと実機の測定結果を詳細に比較する場合を除き、設定しなくても問題ないと思います。
順方向電圧は電流密度にも依存し、電流差または面積差がある2つのダイオードの順方向電圧の差を利用して正の温度係数をもつ電圧をつくることができます。
ダイオードの順方向電圧の温度係数は負(温度が上がるほど低下)ですが、電流の異なる2つのダイオードの順方向電圧の差は正(温度が上がるほど差が増加)となります。
逆方向特性
ダイオードに逆バイアスを印加したときの電流は、飽和電流ISとなります。