回路素子一覧

表: 回路素子一覧
素子	接頭辞	シンボル	AC,SP解析	DC,OP解析	TRAN解析
容量	C	capacitor	○	−	○
ダイオード	D	diode diode2	○	○	○
電圧制御電圧源	E	vcvs vcvs2 vcvs3	○	○	○
電圧制御電流源	G	vccs	○	○	○
電流源	I	current current2	○	○	○
相互インダクタンス	K	command	○	−	○
インダクタ	L	inductor inductor2	○	ショート	○
MOSトランジスタ	M	nmos pmos	○	○	○
電力源	P	powersource	○	○	○
トランジスタ	Q	npn pnp	○	○	○
抵抗	R	resistor	○	○	○
Sパラメータ素子	S	s2p s3p snpn snmos sinductor	○	−	−
無損失伝送線路	T	microstrip	○	−	−
電圧源	V	voltage voltage2 voltage3 voltage4	○	○	○
サブサーキット	X	xopamp xopamp2	○	○	○

− はオープンです。

表: サブサーキット一覧
ファイル名	対応シンボル	内容
xopamp.xml	xopamp, xopamp2	電圧制御電圧源による理想オペアンプ(帯域制限・電圧クリッピングなし)
xopamp2.xml	xopamp, xopamp2	帯域制限付きオペアンプモデル(電圧クリッピングなし)
xopamp3.xml	xopamp, xopamp2	帯域制限・電圧クリッピング付きオペアンプモデル
xbjtac.xml	npn, pnp	AC解析用ハイブリッド・パイ形モデル(npn,pnpシンボル用)
xmosac.xml	nmos, pmos	AC解析用ハイブリッド・パイ形モデル(nmos,pmosシンボル用)

C: キャパシタ(容量)

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Cxx	容量値	capacitor	Cxx n1 n2 val

.DC, .OP解析ではオープンとみなされます。

D: ダイオード

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Dxx	modelname [AREA=area]	diode	Dxx n1 n2 val
	Dxx	modelname [AREA=area]	diode2	Dxx n1 n2 val

ダイオード、ツェナーダイオード、LEDは同じ扱いです。.MODELでそれぞれのパラメータを設定します。

E: 電圧制御電圧源

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Exx	gain	vcvs	Exx n1 n2 nc1 nc2 val
			vcvs2
			vcvs3

入出力特性はV(n1)−V(n2) = gain×[V(nc1)−V(nc2)]となります。
vcvs1∼vcvs3は、シンボル画像が異なるだけで機能は同じです。

G: 電圧制御電流源

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Gxx	gm	vccs	Gxx n1 n2 nc1 nc2 val

gmはトランスコンダクタンスです。出力電流は gm×[V(nc1)-V(nc2)] となります。

I: 電流源

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Ixx	dcval AC=acval	current	Ixx n1 n2 val

dcvalは.OP, .DC, .TRAN解析で使用されるDC電圧値、acvalは.AC, .SP解析で使用されるAC電圧です。

L: インダクタ(コイル)

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Lxx	インダクタンス値 [RS=rs]	inductor	Lxx n1 n2 val
	Lxx	インダクタンス値 [RS=rs]	inductor2	Lxx n1 n2 val

rsは直列抵抗で、省略した場合、.OP, .DC, .TRAN解析ではrs=1mΩ、.AC, .SP解析ではrs=0となります。
.DC, .OP解析ではショートとみなされます。

M: MOSトランジスタ

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Mxx	modelname [W=w] [L=l]	nmos	Mxx nd ng ns ns val
	Mxx	modelname [W=w] [L=l]	pmos	Mxx nd ng ns ns val

W: チャネル幅、L: チャネル長です。それ以外のパラメータは.MODELで設定してください。
バックゲート(基板)はソースに接続されます。
寄生ダイオードが接続されるので、ソースとドレインを逆にしないように注意してください。

P: 電力源

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Pxx	Z0=z0	powersource	Pxx n1 n2 val

.SP解析で使用します。Z0を特性インピーダンスとしてSパラメータを計算します。

Q: バイポーラトランジスタ

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Qxx	modelname [AREA=area]	npn	Qxx nc nb ne val
	Qxx	modelname [AREA=area]	pnp	Qxx nc nb ne val

AREA: エミッタ面積です。それ以外のパラメータは.MODELで設定してください。

R: 抵抗

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Rxx	抵抗値	resistor	Rxx n1 n2 val

抵抗を流れる電流は標準設定では保存されません。保存するには.PRINT I(R1)のように.PRINT文を追加してください。
抵抗値は0にできません。

S: Sパラメータ素子

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Sxx	modelname	s2p	Sxx n1 ref1 n2 ref2 val
	Sxx	modelname	s3p	Sxx n1 n2 n3 ref val
	Sxx	modelname	snpn	Sxx n1 n2 ref val
	Sxx	modelname	snmos	Sxx n1 n2 ref val
	Sxx	modelname	sinductor	Sxx n1 n2 ref val

Sパラメータファイル(s2p, s3pファイル)を使用した.SP解析で使用します。
snpn, snmos, sinductorは、s2pのref1とref2をショートしたものです。

T: 無損失伝送線路

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Txx	modelname [L=len] [Z0=z0] [VF=vf]	microstrip	Txx n1 n2 val

V: 電圧源

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Vxx	dcval [AC=acval] [RS=rs] [AC=acval] PULSE V1=v1 V2=v2 TD=td TR=tr TF=tf PW=pw PER=per [AC=acval] SIN VO=vo VA=va F=freq ARG=arg	voltage	Vxx n1 n2 val
			voltage2
			voltage3
			voltage4

voltage∼voltage4は、シンボル画像が異なるだけで機能は同じです。
dcvalは.OP, .DC, .TRAN解析で使用されるDC電圧値です。
acvalは.AC, .SP解析で使用されるAC電圧です。省略した場合AC=0となります。
rsは直列抵抗で、省略した場合はRS=0となります。
PULSEは過渡解析で使用される矩形波、SINは過渡解析で使用される正弦波です。
.OP解析ではPULSEのv1、SINのvoがDC電圧値として使用されます。
すべての電圧源について、+端子から-端子へ流れる電流が保存されます。プロットする際のデータラベルはI(Vxx)のようになります。電圧0の電圧源は、電流計として利用できます。

PULSE電源パラメータ
パラメータ	意味	省略した場合の設定値
V1	初期電圧	0
V2	最終電圧	1
TD	初期ディレイ時間	0
TR	立ち上がり時間	.TRANで指定したstep値
TF	立ち下がり時間	TR
PW	パルス幅	.TRANで指定したstop値
PER	パルス周期	.TRANで指定したstop値

SIN電源パラメータ
パラメータ	意味	省略した場合の設定値
VO	オフセット電圧(DCレベル)	0
VA	振幅	1
F	周波数(Hz)	1000
ARG	初期位相(度)	0

X: サブサーキット

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	Xxx	modelname [FILE=filename]	xopamp	Xxx vip vin vo vcc vee
	Xxx	modelname [FILE=filename]	xopamp2	Xxx vip vin vo vcc vee

*chart: chart

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	*chartxx		chart	−

シミュレーション結果をプロットするチャート(グラフ)です。

*gnd: GND

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	*gndxx	*	gnd	−

このシンボルに接続されたネットの番号が0となります。
最低1つこのシンボルを回路図上に置いてください。

*html: html

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	*htmlxx	−	html	−

html形式で記述するテキストボックスです。
LaTeX形式での数式の入力は、\$と\$の間、または¥begin{align}と¥end{align}の間に記述してください。

*image: image

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	*imagexx	filename	image	−

画像ファイルを貼り付けます。val欄にファイル名を記述します。

*netlabel: netlabel

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	*netlabelxx	ネット名	netlabel	−

通常ネット名は1,2,3,..の順に自動で付きますが、ネットの上にこのシンボルを置くと任意の名前に設定できます。

.: command

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	.xx	コマンド	command	val

val部分にシミュレータ制御コマンドを記述します。
val部分がそのままネットリストに出力されます。
相互インダクタンスは、このシンボルを使用して「Kxx L1 L2 val」のように記述します。

*text: text

シンボル画像	ref	val	symbol	ネットリスト
	*textxx	テキスト文字列 [COLOR=color]	text	−

テキスト文字列(コメント)を記述するのに使用します。
文字色を設定する場合、COLOR=color と記述します。colorの書式はhtmlの色の指定方法と同じです。"red", "blue", "#ff0000"