Sulzer発振回路(Tブリッジ発振回路)

動作原理

上半分の回路はオペアンプを使用した非反転アンプで、帰還回路にTブリッジ回路を使用しています。このアンプの周波数特性はバンドパスフィルタ(Tブリッジ回路の伝達関数の逆数)となります。

バンドパスフィルタ特性
\begin{align} \text{中心周波数:}\quad &\omega_0=\frac{1}{\sqrt{n}CR}\\ \text{中心周波数におけるゲイン:}\quad &H(j\omega_0)=\frac{n+2}{2}\\ \text{ただし }\quad &C=C_2,\ R=R_1=R_2,\ n=C_1/C_2 \end{align}

下半分の回路は抵抗分圧回路で、回路全体のループゲインが1を超えるように抵抗値を設定しています。 ダイオードは発振が成長するとオンしてループゲインを低下させ、発振振幅を一定に保つ役割をもちます。

発振周波数、発振振幅
\begin{align} \text{発振周波数:}\quad &\omega_0=\frac{1}{\sqrt{n}CR}\\ \text{発振振幅:}\quad &V_{out}=\frac{R_3}{R_3+R_4}\frac{n+2}{2}V_d\text{ (Vpk), $V_d$はダイオードのオン電圧} \end{align}

Tブリッジを使用したアンプの周波数特性