ツェナー基準リファレンス電圧発生回路
バンドギャップリファレンスが登場する前の電圧レギュレータICでは、下の回路のようなツェナーダイオードをセルフバイアス駆動した基準電圧発生回路を使用していました。 この回路ではD1をセルフバイアス駆動することで電源電圧に依存しない電圧を生成しています。
動作点
\begin{align} &I_{R3} = \frac{V_{D1} − (V_{BE1} + V_{BE2} + V_{BE3})}{R_2+R_3}\\ &V_{REF}= V_{BE3} + R_3I_{R3} \end{align}VBE3は負の温度係数なので、IR3がそれを相殺するように正の温度係数をもったツェナーダイオードを使用します。
動作原理
上の回路の下半分を簡略化して描くと下の回路のようになります。この回路のIout vs. I1特性は青線のようになります。青線の電流値はD1のツェナー電圧とR2に依存しますが、電源電圧には依存しません。
この回路の上にpnpカレントミラーを接続してIout=I1となるように駆動した場合の動作点は、青線と赤線の交点となります。