LED点滅回路
この回路は電子工作で見かけるLED点滅回路です。電源を投入するとR1を介してQ1にベース電流が流れてオンし、Q1,Q2,C1による正帰還によってvoutが電源電圧付近まで持ち上がり、LEDが点灯します。
LEDがオンしている間、vout (≈V1)とC1の電圧によってvb電圧が保持され、Q1はオン状態を保ちます。このとき、Q1のベース電流がC1から供給され、C1が下図の矢印の向きに徐々に充電されるとともにvbがゆっくりと低下します。vbがあるところまで低下すると、正帰還ループによって低下が加速され、Q1,Q2がオフしLEDが消灯します。
この回路は、R2でLEDを流れる電流を設定、C1で点滅周期を設定します。ただし、R2を大きくし過ぎると、LEDがオン時にQ2が深く飽和し、voutが下がらなく(LEDがオフしなく)なります(vb,voutを低下させるための正帰還がうまく働かなくなります)。その場合は、R1を大きくすればオフするようになると思われます。この回路は、トランジスタがスイッチングする際に過電流・過電圧が印加されます。過電流・過電圧の値はトランジスタ内部の寄生素子特性に依存し、外付け素子で制御するのが困難なので、ホビー用途以外には使えないと思います。